ピアニストの松本さやかさんとはロンドンで出会い、この2年間一緒にプロジェクトを進め、そしてとうとう今月、レコーディングするに至った。
友人が主催したプライベートコンサートを通して知り合ったさやかさんは、現在もロンドン在住。わたしたちが日本に戻ってきてからは、メイルに、国際電話。長いプロセスだったからなおさら、待ちに待った日がやってきたという思いがあった。
今回レコーディングする17曲は、全曲さやかさんがオリジナルに作曲したもの。
Yongenはプロデューサーの役割を担っている。
さやかさんは、桐朋学園音楽大学の最難関コースであるソリストディプロマコースを、ピアノ科では桐朋学園創立以来史上初の修了者となった人である。しかも、国際基督教大学(ICU)で心理学を勉強し、4年間、桐朋音大との掛け持ちを成し遂げたというのだから凄い。
イギリスではRoyal Academy of Musicで学び、最高レベルの演奏者に与えられるDipRAMの称号を授与され、イギリスでも注目されているピアニストの一人だ。
そんなさやかさんのオリジナル作品は、どれも美しく、親しみやすく、しかも心を揺さぶる情熱を秘めている。無機質な、可もなく不可もなく的な音楽が多い中、ckは特に、この澄み切った青空のような情熱に惹かれてしまうのです。
ck的に言えば、”美しい” 才能の持ち主。
最後の最後まで頭を悩ませたのが、レコーディングに使用するピアノ。
試弾を重ねて結果、ファツィオリのピアノの音色にすっかり魅せられたが、問題は録音場所。長さ3.08m、重さ690kgある(世界最大の)グランドピアノを運び入れられるスタジオがあるはずもなく、協議の末、ファツィオリのショールームで録音を行うことに。
イタリアのベニス近郊に本社を置くファツイオリは、創業が1978年。
クラシック音楽の勉強を続けていた創業者パオロ・ファツィオリが、家業であるかぐ製造業と音楽を結びつける方法として、ピアノ製造を思いついたという。
一台のピアノをつくるのに作業時間は1000時間、制作には約3年が費やされ、一台一台が創業者自身によって最終チェックを受けたのちに、ようやく出荷される。
今や、ピアノ界のフェラーリとも称せられ、マルタ・アルゲリッチ、ウラディーミル・アシュケナージ、ハービーハンコックなど、ジャンルを越えて、著名なピアニストから熱烈な支持を得ている。
スタジオではない分、余計な音が入る可能性もあるという理由から、録音はtkと二人だけで行うこととなった。
ピアノは、ファツィオリの日本総代理店であるピアノフォルテ社の越智さんが3時間もかけて調整して下さった。
途中の花火?にもメゲズ、素晴らしい録音ができたのは、みんなの心がけが良かったから?(それとも、偶然バースデーボーイだったtkの気合い?)
レコーディング終了後は、3人で”プロジェクトさやか”の第1章完成を祝った。
第二章は、現在進行中。また追って報告させていただきます。
こっこさんの台所、という本が昨日、めでたく出版されました。
料理本というには、あまりにも濃い内容です。とにかく、抜群のセンスです。
写真、文章、絵、どれをとっても素晴らしくキラキラしています。
構成が音楽的です。つまり、fluidでオリジナルで新しい。
ckが翻訳で参加したCoccoの前作、”想い事”よりもさらにCoccoらしい、と言えるのではないでしょうか。
料理本好きのckですが、予想を遥かに越える、場外ホームランといった感じです。
レシピーも、目からウロコ!のものがいくつもありましたよ。
表紙も美しい......。
yongenのアーチスト写真を撮ってくれたり、推薦文を書いてくれたり、yongenの一番の理解者とも言えるCocco。
昨日は、出版を記念してのライヴ。
日本を代表する女性アーチストとしてますます輝いてほしい、そんな熱い思いが会場いっぱいに漲っていました。
respect!